タイトルの「海容」は、他人の過ちや罪を広い海のような心を持って接していくという意味合いがこめられている。
テレビドラマ版
2009年4月15日から6月17日まで日本テレビの『水曜ドラマ』枠で毎週水曜22:00 - 22:54(JST)にて放送された(初回と最終回は15分拡大)。ハイビジョン制作。
キャッチコピーは、「このドラマを全ての母に捧げる」。
原作は被害者家族をメインに描いていたが、ドラマ版では全編を加害者家族の視点で描いていく。
原作との相違点
原作では被害者家族をメインに描いていたが、ドラマ版では全編を加害者家族の視点で描く。
テレビドラマ版では、義隆→和彦、裕一→智也、清→秀昭になっている。
さつきの妹の森田彩乃は原作にはない。
加害者の少年は、原作では公園に現れ少年を狙う不審者の男性に性的暴行(レイプ)されるという過去を持つという設定になっていたが、テレビドラマ版ではホームレスのおばさんに抱きつかれるという過去を持つという設定に変更されている。またそれに伴い、殺害前の行動は、トイレがしたくて困っていた被害者の少年を「公園のトイレに付き添ってあげる」という設定から、「自宅のトイレを貸してあげる」という設定に変更されている。
加害者少年の判決内容が異なる。
あらすじ
主人公・小沢 聖子は、愛する夫と二人の子供との幸せな生活を送る専業主婦。しかし、ある時長男の清貴が何者かに殺害され、その生活は一変することになる。
やがて清貴を殺害した犯人が判明するが、それはなんと違う小学校に通う11歳の男児であった。
キャスト
野口家(加害者家族
野口 さつき - 稲森いずみ
37歳。都内の附属小に通う愛息・智也の塾費用を稼ぐためにパートで働く兼業主婦。比較的裕福な家庭だが、家族を試みない和彦、無口な智也に寂しさを覚えていた。小沢清貴殺害の容疑で警察に保護された智也の行動が信じられずにいたが、現実を受け止め始める。
野口 和彦 - 山本太郎
36歳。商社マン。家庭を一切試みず、家事や育児をすべてさつきに任せきりだった。そのため、殺人を犯した智也の行動の責任をすべてさつきに押し付け、夫婦間にも亀裂が生じる。
野口 智也(10) - 嘉数一星
都内の附属小に通うが、他人に心を開こうとはしない。小沢清貴の殺害容疑で警察に保護される。
小沢家(被害者家族)
小沢 聖子 - 板谷由夏
37歳。専業主婦で、社交的な性格。何不自由のない生活を送っていたが、愛息・清貴が殺され、心を閉ざす。息子を守ってやれなかった罪悪感と、命を奪った智也への激しい憎悪を抱く。
小沢 秀昭 - 佐野史郎
45歳。市役所勤務の公務員。家族思いで、妻や2人の子供たちに献身的な愛を注いできた。清貴が殺され、落胆する妻・聖子を励ます。
小沢 美帆子 - 川島海荷
14歳。中学2年生。母・聖子が弟・清貴ばかりを愛しているのが憎く、殺害事件前夜は暴言を吐いていた。
小沢 清貴 - 佐藤詩音
7歳。両親の愛を受け止め、無邪気な笑顔が愛らしい。野口智也に殺害され、7才という短い生涯を閉じる。
警察関係者
佐伯 正志 - 高山猛久
警視庁捜査一課巡査長。小沢清貴殺人事件の容疑で野口家を訪問、事件の概要を聴く。パートナーは小泉。
小泉刑事 - 小松和重
警視庁捜査一課所属。小沢清貴殺人事件の容疑で野口家を訪問、事件の概要を聴く。パートナーは佐伯。
その他
富田 葉子 - 田中美佐子
家庭裁判所調査官。自身にも小学四年の息子がいるため、親身になって罪を犯した少年少女の心を開く。
富田 - 吉川史樹
葉子の一人息子。
森田 彩乃 - 田畑智子
30歳。さつきの妹。開放的な性格で、独身でバイト暮らしの日々を送っている。小沢清貴殺害事件後、落胆する姉・さつきをサポートする。
スタッフ
原作:伊藤実 「アイシテル -海容- 前編・後編」
脚本:高橋麻紀、吉本昌弘
音楽:S.E.N.S.『Forgiving アイシテル〜海容〜 オリジナル・サウンドトラック』(BMG JAPAN)
協力:NiTRo、日テレアート
法律監修:石井誠一郎
制作協力:ケイファクトリー
プロデューサー:次屋尚、千葉行利
演出:吉野洋、国本雅広、久保田充
製作・著作:日本テレビ
富田 葉子 - 田中美佐子
主題歌・挿入歌
MONKEY MAJIK「アイシテル」(binyl records)
新垣結衣「うつし絵」(ワーナーミュージック・ジャパン)
各話あらすじ
第1話 2009年4月15日「すべての母親へ捧ぐ家族愛の物語」
第2話 2009年4月22日「禁断の葬儀」
第3話 2009年4月29日「告白…少年の殺意」
第4話 2009年5月6日「被害者家族への手紙」
第5話 2009年5月13日「意外な真相…息子の秘密」
第6話 2009年5月20日「生きてこその償い」
第7話 2009年5月27日「僕は死刑になるの?」
第8話 2009年6月3日「審判の日、全ての真相」
第9話 2009年6月10日「母と母、衝撃の対面」
最終話 2009年6月17日「2つの家族…それぞれの結末」
アイシテル〜絆〜 2011年9月21日「あの衝撃作の続編、加害者家族のその後を描く。生きていくことの意味、家族の愛と絆とは…命の重さをテーマに涙と感動を再び」
各話視聴率
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アイシテル-絆-
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タグ:アイシテル〜海容〜