ある日、四郎(井川比佐志) のもとへ誠がやってきた。誠は加奈と翔太(加瀬亮) を応援すると言い、血筋を絶やしたくないと言い張る四郎に反対ではなく励ますのが役割じゃないかと訴える。すると、四郎がおもむろに5万円を貸そうと言い出した。翔太の件にかこつけて仕事か金を探しているのだろうと言う四郎。沈黙の後、うなずいた誠に四郎は5万円は貸さないが5千円を寄付すると言う。罠にかけられたと怒った誠はお金を受け取らず去っていく。
翔太は重夫(風間杜夫) と律子(キムラ緑子) が暮らすアパートへ来ていた。口げんかをしながらも仲良さそうな2人と乾杯し、食事をする翔太。
とある喫茶店で誠は朋也(岸部一徳) と向かい合って座っていた。誠は加奈と知り合った経緯を説明し、加奈と翔太を一緒に応援して欲しいと言う。
しかし、朋也はあなたには関係ないから娘のことは忘れて欲しいと言い、コーヒー代金だと1万円を渡す。戸惑いつつも受け取る誠。
誠の来訪を聞いた加奈と翔太は、それぞれ誠に連絡を取るが携帯は電源が切られたままだ。誠を心配し、会うことにする加奈と翔太。待ち合わせの喫茶店に行く前に、2人はそれぞれ誠の家に行っていた。翔太はアパートを管理する不動産会社にまで出向き、中で倒れていないかまで確認していたが誠は不在だった。不安を募らせつつも、2人は喫茶店で誠の行動について話し始める。
そんな中、喫茶店に1人の女性が入ってきた。それは女装した朋也だったが、2人は朋也だと気づかないままだった。帰宅後、翔太はホテルに誘いそうになったことをメールで告げた。自己嫌悪に陥っていた翔太に、加奈は次に会った時に行こうと言う。それが最後になるなら嫌だと返信する翔太。
後日、誠に呼び出された加奈と翔太。指定された場所は、誠には似つかわしくない高級そうな料亭だった。スーツ姿で出迎えた誠は、仕事がうまくいきお金が入ったからお礼も兼ねて2人にご馳走したかったと話す。
食事が終わり、場所を移した加奈と翔太がコーヒーを飲みながら話していると、そこへ赤ん坊を抱いた若い女性が加奈に声をかけてきた。腹痛でトイレに行くから、5分だけ赤ん坊を預かって欲しいというのだ。引き受けた加奈に赤ん坊を託すと、女性は足早にビルの外へ走っていき…。
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