2009年02月22日

妄想姉妹〜文学という名のもとに〜 第7話

晶子(吉瀬美智子)が家にいるときとは違うオシャレをして外出した日の夜、草太郎(田中哲司)の書斎に集まった三姉妹。7冊目の本は、江戸川乱歩が書いた『お勢登場』だった。節子(高橋真唯)は、グロテスクな人間の本性を描いた乱歩の作品のひとつで、主人公は夫を殺す悪い女だったと、藤尾(紺野まひる)に説明する。3人は、前回の本である『白痴』で浮かび上がった誰の母親でもない“白い女”の存在を知って嫉妬した妻の誰かが草太郎を殺した可能性もある、と推理。

  この本を手に取った晶子は、本の世界に入り込んでいく。

 肺病の夫・格太郎(高橋和也)と暮らすお勢(吉瀬美智子=二役)は、白い肌がなまめかしい妖艶な女だった。格太郎が自分にメロメロだと知っていたお勢は、大きな長持ちの中に誘い込んでは、フタを閉めて情事にふける。だが、そんなお勢には、若い書生(山中雄輔)の愛人がいた。そして、そのことを格太郎も、感づいていた。

 そんなある日、お勢が逢引きしている間、息子とかくれんぼをして例の長持ちの中に隠れた格太郎は、情事を思い出して悶々としていた。ところが、長持ちから出ようとした格太郎は、蓋の鍵が掛かってしまったと気付くが、中からは開けること出来ない。息子も格太郎を見つけることが出来ず、かくれんぼのことを忘れてしまった。夕暮れになり、書生との逢引きから戻って来たお勢は、長持ちの中に格太郎がいることに気付いて蓋を開けるが、再び閉めて鍵を掛け、殺してしまうのだ。

 物語を読み終えた晶子は、お勢を擁護する発言をする。もし、長持ちの一件がなければ、ずっと肺病の夫の面倒を見て、若さを持て余すはずだ、という晶子。3人は、いつしか結婚という束縛と女の自由についての話を始めて―。


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