重夫(風間杜夫) に呼び出され喫茶店にやってきた朋也(岸部一徳) は、重夫が女装していることに怒りを露わにする。重夫の話は、加奈と翔太を応援したいというものだった。難色を示す朋也は、子供ができないのは翔太のせいだと訴え、加奈が養子・里親のパンフレットを持っていたことまで話す。思ってもいない話に驚き呆然とする重夫。
朋也から聞いた話を四郎(井川比佐志) にすると、翔太に事実を確かめろという。重夫は律子(キムラ緑子) に連絡をとり真相を探らせる。律子に病院で調べたのかとか聞かれた翔太は否定しながらも、重夫がその事実を知っていることに驚く。
数日後、重夫から連絡をもらった加奈は「妙」で会う約束をする。やってきた重夫は翔太が落ち込んでいることを話し、加奈に結婚の可能性をたずねるが、答えは「ありません」だった。それでも翔太が健康であると訴えくいさがる重夫に、加奈は子供を産めないのは自分だと告白した。
早朝、加奈は出勤前に話があると桂(戸田恵子) を起こして居間に呼んだ。それに気付いた朋也もやってきた。2人を前に自分が子供が産めない体であることを告げる加奈。やがて静江(八千草薫) も起き出してきて事実を知る。同じ頃、仕事に向かう翔太のもとへ重夫がやってきた。重夫は、結婚は本人同士の意思だと翔太を励ます。
数日後、静江が田代家を訪ねた。四郎に子供ができないのは加奈のせいだったことを告げ、かばっていた翔太の優しさに感謝する。ところが、四郎は自分が戦争孤児であったことや妻も施設で知り合ったことを話し、家系が途絶えてしまうのは嫌だからどうしても翔太の嫁には子供を産んで欲しいと言い、加奈との結婚を断ると言い切った。四郎の気持ちを理解しつつ、ショックを隠しきれない静江はその場で失神してしまった。
連絡を受け、病院に駆けつけた加奈を付き添っていた四郎がむかえる。ただの貧血だと聞き安心する加奈に四郎は静江を傷つけてしまったことを詫びる。しかし、結婚反対の意思は変わらず、もう会うことはないだろうと告げ帰っていく。傷つきながらも、静江の前では明るく振舞う加奈は…。
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