神咲雫(亀梨和也)は「逃げだしても構わない」というロベール(竹中直人)の言葉が気にかかる。
父、神咲豊多香(古谷一行)の『愛しき人』は母さんじゃなかった―。
父に対しての嫌悪と不信感をさらに抱き、戸惑う雫。
そんな雫を、柴野原みやび(仲里依紗)は「逃げたら、お父さんに負けたことになる」と励ますのだった。
バレンタインフェアに向けたテイスティング会で雫に負けた本間長介(田口浩正)が、「負けたら辞職」の宣言通り、河原毛部長(升毅)に辞表を提出する。
慌てて止める雫とみやびに、「俺は神咲豊多香に負けたんだ」と言う長介。
そして「ワインの英才教育でも受けてたか?」と雫に嫌味を言うのだった。
「そんなわけない」と否定する雫。
長介は「これだから七光りは…」と捨て台詞を残してゆく。
第三の使徒の正体についてさらに模索し続ける遠峰一青(田辺誠一)。
マキ(内田有紀)の前でグラスを口にしてゆくが、思考が行き詰まる。
「モナリザが見えなくなった…」「愛を知らない私だから表現できないのか…?」見えない壁に苦悩する一青。
その頃、ロベールは、霧生(戸田菜穂)の前で雫と一青の行く末を案じていた。
「二人は対決を続けるだろうか…」
しかし霧生は、自分は豊多香の遺志を守るだけで、二人がどうなろうが構わない、と強い決意を語り、ロベールを驚かせる。そこに雫が現れた。
「あの人は僕に何を解れと言うんですか?」
「親父が愛した女性は、ほのかって人だったんですか?」
父の真意を問いただす雫。ロベールは、雫がワインを飲む理由に、その答えが隠されていると、意味深に答えるのだった。
みやびと共に、再び「第三の使徒」探しにとりかかる雫。遺言状が意味する「最も愛に溢れたモナリザ」とは? みやびに促され、昔、父と見た本物のモナリザを思い出してイメージを喚起しようとするが、うまくいかない。
「神咲君は本当の愛を知らないってことかぁ」とからかうみやび。しかし、雫が幼い頃から無意識に父から教えられていたことを聞いて気付く。世界的な芸術品を見て、ワインの表現に必要な様々な“臭い”や“味”を、父から体験させられていた雫。
「お父さん、本当は神咲君のこと、愛してたんじゃないかな?」
一方、一青は、「愛」を知らないことで、悩み、使徒探しの壁にぶつかっていた。しかし、目の前に現れ、苦悩する自分を見て涙ぐむ妹のセーラ(佐々木希)を見て、我に返る。
「私は愛を知らないわけではない…お前が生まれた時には…」
第三の使徒に繋がる確かな手がかりを手に入れた一青は、それを確かめるため、使徒と考えるワインを飲む。しかし、そのワインが一青に見せたのは、予測していなかった驚愕の風景。
「まさか…」
長介が会社を去ろうとしていた。雫は大好きな彼女をフランス人が奪ったというだけで、フランスワインを毛嫌いしてきたという長介に、改めて聞く。
「そんなに好きなら、ちゃんと彼女に想いは伝えたんですか?」
しかし「お前は誰に対しても素直に想いを伝えてきているのか?」と逆に長介から返され、父との事を思い出し答えられなくなってしまうのだった。
長介のいなくなったワイン事業部に、長介が大好きな彼女から、フランスに今日旅立つとの連絡が入る。慌てて、長介を探し出し、彼女を追うように説得する雫達だったが…。
はたして、長介は彼女に想いを伝えることができるのか?
そして雫はモナリザを意味するワインにたどり着くことができるのか?
さらに一青が見た驚くべきものとは!?
雫と一青の二人にとって、最大の謎を秘めた「第三の使徒」。
そのヴェールが遂に明かされる!?
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