作家が愛し、プロポーズした相手は、不治の病ともいわれた結核に侵された女・節子。サナトリウムに入院した節子の肺は、病魔に大きく蝕まれていたのだ。医師(ヨシダ朝)から、節子の余命が少ないと告げられた作家は、迫り来る別れの恐怖と闘いながら、最後まで愛し抜こうと心に決める。一方、自分の死期を感じた節子も、作家の愛に応えようと精一杯生きるのだ。
晶子(吉瀬美智子)、藤尾(紺野まひる)、節子の3人は、自分たちの名前の由来となった女性が、どうして全く違う性格なのか、と話し合った。その結果、浮かび上がった推理は、自分たちの母親が3人とも違う、ということ。晶子は、『みだれ髪』『虞美人草』『風立ちぬ』の3冊の本に書かれた主人公たちが、自分たちの母親の姿ではないか、と言い出した。
晶子は、節子の母親は、何か重い病気をしており、いつも薬の臭いがする離れで寝たきりだった、と思い出す。そして、節子の母親が突然逝ってから、草太郎は、書斎に篭り切りになり、まもなく亡くなって発見された。晶子たちは、草太郎の死が、自分たちの母親に関係があるのではないか、と考えて――。
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