白鳥は、「本物のケース27のビデオを見つけた」と言い、全員に桐生の手が止まったオペ映像を見せ始める。前回のオペ同様、「ケース27」は鳴海が不在だったために桐生の手が止まったのではないか。「ケース27」の術死の原因は、様々な悪条件の中で起きた、桐生自身の医療ミスではないかと切り出す。追い込まれた桐生が無意識にとった行動、それが決定打となった。「桐生先生、あなたの目は手術できるような目じゃない」
桐生はついに自身の病を認めた。脳の下垂体腫瘍が原因で視野狭窄を起こしていたのだ。サザンクロス病院時代に鳴海の腕を傷つけたのもそれが原因だった。視力を失うまでの残された時間で1人でも多くの患者を救おうと帰国。目の欠陥を補う術式とそのためのチームを編成した。「どんな思いでやったオペだろうが、あなたはミスを犯した」と言う白鳥。しかし鳴海が反論。「この映像のどこにミスがあるって言うんだ?」ミスを立証できるレベルの医者が今の日本にいるのか、と。
罪を暴くためではなく、ただ、二度と起こらないよう原因を確かめたいのだ。田口は改めて、桐生に本当にミスはなかったのか問う。29人の命が救われたことは大きな功績だが、同じくらい大きな罪を桐生たちは犯したのだと詰め寄る。なぜなら、チーム・バチスタ全員が、桐生の目のことを知っていたのだから…!
桐生を尊敬していたからこそ、チームで隠蔽が行われたことが氷室の心を壊し、連続殺人の狂気へと向かわせたのかもしれない。そして氷室の口を封じるため、さらに酒井が罪を犯した…。事実を隠蔽して栄光にすがろうとし、5人の患者を死なせたメンバー全員に責任があると田口と白鳥は断罪する。罪を認める桐生。 しかし、桐生が院長の高階(林隆三)に全てを報告していた時、次のバチスタ患者の容体が急変。桐生が執刀できない今、垣谷(鶴見辰吾)がバチスタ初執刀することに決まる。
―こうして全ての真相は解き明かされたかに思われた。しかし、ビデオは誰がすり替えたのか、怪文書は誰が送ったのか、まだ疑問は残っていた。そんな時、ある写真を偶然見て愕然とする田口。また、院長室で桐生関連の資料を見た白鳥は、再度手術ビデオを見直していた。二人は、自分たちが披露した推理がとんでもない誤りだったと気付いたのだ。やはりこれは、医療ミスに見せかけた殺人…!?その頃オペ室では、来るはずの執刀医・垣谷が消えた――!?
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