だがその頃、大島前社長(柴俊夫)の荒船山バイパス工事をめぐる横領疑惑がマスコミにリークされ、ヤマト建設内では大騒ぎだった。鷹司(細川茂樹)はすぐさま一ツ橋土木との縁を切り、新しい業者を入れて工事を再開すべきだと黒川社長(古谷一行)と大和会長(宇津井健)に主張するが、金太郎を信じる二人にあえなく却下されてしまう。さらに、京子(青山倫子)がマスコミに情報をリークしたことを知り激怒する。
一方、工事事務所では一向に進まない作業に業を煮やした金太郎と、新聞記事で密約を暴露された一ツ橋が一触即発の状態に。と、そこへなんと黒川社長が現れた。黒川は二億円の小切手を一ツ橋に差し出し、正式な金銭授受であると共に彼らを告訴するつもりはないことを告げる。ただひとつの要望は、遅れた工事をなんとしてでも期日までに終わらせること、そして現場の責任者は金太郎であること。だが、自らの無力感に肩を落とす金太郎に黒川の厳しい檄が飛ぶ。「勝手に仕事を終わらせるな! 笑われたままでいいのなら、今すぐ俺と車に乗れ」
黒川社長の言葉で目が覚めた金太郎は、一ツ橋を圧倒。「この程度のことでしっぽを丸めて生きられるならよ……気楽でいいやな。しかし、そうはいかねえんだ! なぜだか分かるか! それじゃただのゴミだ! サラリーマンをなめんじゃねえ!!」
現場が一つになりつつあった矢先、地震で崖崩れが発生する。どうにか死者は出なかったものの、地盤補強を怠った自分に責任があると頭を下げる一ツ橋に金太郎が叫ぶ。「俺たちは共に工事を完成させる! ダチなんだからよ!」ついに二人はがっちりと固い握手を交わす。
後日、金太郎と共にヤマト建設を訪れた一ツ橋は小切手を返却。あらためて工事が無事終わった後もヤマト建設との付き合いを継続できるよう頭を下げ、大和会長も快諾する。こうして金太郎はまたひとつサラリーマンとして成長したのであった……。
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