2008年10月21日

イノセント・ラヴ 第二話

佳音(堀北真希)は、殉也(北川悠仁)へのクリスマスプレゼントとして、彼の家の玄関先にグランドピアノを模ったオルゴールをこっそり置いて帰った。あくる朝、それに気づいた殉也は、美月(香椎由宇)にオルゴールの件を話す。美月は、聖歌隊の子どもの中の誰かなのではないか、と答えると、「モテモテだね」といって殉也のことをからかった。

佳音は、偽名を使い、清掃員として派遣会社に登録する。紹介された仕事は駅構内の清掃だった。ある日、仕事を終えた佳音は、殉也の家に立ち寄り、こっそり家の中を覗く。そこで佳音は、プレゼントしたオルゴールのメロディーに耳を傾けている殉也の姿を見て、喜びを噛みしめる。ちょうどそこに昴(成宮寛貴)がやってきた。佳音は、昴とすれ違うようにして殉也の家を後にした。

殉也は、やってきた昴に、来週予定されている聖歌隊の慰問コンサートの日、自分の代わりに聖花(内田有紀)のことを見ていてほしい、と頼む。昴は、そんな殉也に、聖花がキレイなままなのは、殉也に愛されているからだ、と告げた。すると殉也は、体はあっても聖花の心がここにないとしたら、自分は彼女の何を愛していることになるのか、とずっと感じていた疑問を口にする。

そこに、慰問コンサートの楽譜を持って美月がやってきた。美月は、家に入れたくないという殉也の気持ちを察し、譜面を手渡すと、昴とともに彼の家を後にした。その際、美月は、昴に聖花のことを尋ねた。殉也は、美月には聖花のことを話さないのだという。昴は、聖花は優しくもなく誠実なタイプでもなかったが、そういう女性だからこそ好きになることもある、と美月に告げた。昴と別れて義道神父(内藤剛志)の教会に立ち寄った美月は、告解室で「ある人の死を強く願ってしまった」と告白し――。

一方、少年刑務所に収容されている佳音の兄・耀司(福士誠治)は、所内で突然暴れ出し、保護房に入れられていた。耀司が暴れたのは、佳音が面会に来た日の夜のことだった。そんな折、雑誌記者の池田(豊原功補)が少年刑務所を訪れ、耀司に面会を求める。池田は、耀司が起こした事件の真相を追って、すでに佳音にも接触していた。池田は、君を助けたいと思っている、と耀司に告げると、事件の話を切り出した。池田は、耀司が逮捕後に両親の殺害を自白したにもかかわらず、裁判で一転無罪を主張した裏には、何か事情があるのではないかとにらんでいた。耀司の表情を見ながら、慎重に言葉を選んで話す池田。しかし耀司は、事件の夜、目を覚ましたときには既に両親は殺されており、灯油を撒いたのは佳音にそれを見せたくなかったからだ、と答えるだけだった。

佳音は、殉也への思いを胸に、辛い仕事にも耐えていた。そんなある日、佳音は、駅で偶然、殉也の姿を見かける。声をかけようかどうか迷いながら、殉也の後を追ってしまう佳音。そのとき佳音は、殉也が落としたハンカチを拾った。
佳音は、ハンカチを届けようと殉也の家を訪れた。すると、殉也の家の清掃に来ていた春江(宮崎美子)が、携帯電話で話しながら出てきた。どうやら春江は、養護施設に預けている父親の件でまた急用ができたらしい。春江が殉也の家を出て行くのを見届けた佳音は、戸惑いながらもそっと玄関を開けて中に入った。

佳音は、春江の代わりに殉也の家の片付けを始めた。すると、聖花の部屋から昴が現れた。ちょうどそこにやってきた殉也も、佳音の姿に驚きを隠せない。昴は、逃げ出そうとする佳音の腕を掴むと、警察を呼ぼうとした。佳音は、それを振り払って外に飛び出した。その騒ぎの直後、殉也たちは、ある異変に気づいて声を上げた。植物状態の聖花が、何と笑みをうかべていたのだ。

あくる日、佳音は、耀司に面会するために長野少年刑務所を訪れる。しかし耀司は、何故か佳音と会おうとはしなかった。夜の道を歩いて帰ろうとしていた佳音は、橋の上で足を止めた。夜空には星が輝いていた。するとそこに、昴から電話が入る。殉也の代理で電話してきた昴は、これから週に一度、殉也の家を掃除してほしい、と佳音に頼んだ。佳音は、突然のことに驚きながらも、それを引き受ける。殉也や昴は、聖花に反応があったのは、佳音が家に来たからでなはいか、と考え、もう一度試してみようと思ったのだ。

佳音は、何故自分を雇ってくれたのかを殉也に問うことはせず、素直にこのチャンスを喜んでいた。そんなある日、佳音が聖歌を歌いながら掃除をしていると、そこに殉也が戻ってきた。その歌声を聴いた殉也は、佳音を誘って隣に座らせると、自らピアノを弾いて歌い始めた。佳音は、胸の高鳴りを感じながら、殉也と一緒に歌い始めた。そのとき、隣の部屋で寝ている聖花に変化があった。聖花がまばたきをしたのだ。
殉也は、仕事を終えた佳音を送り出す際、彼女に小さなオルゴールをプレゼントする。殉也は、グランドピアノ型のオルゴールをくれたのが佳音であることをすでに理解していた。佳音は、嬉しさのあまり言葉がでなかった。

家に帰ろうとしていた佳音の前に、池田が現れた。池田は、耀司に会ったことを佳音に伝えると、冤罪の可能性もあると思う、と続けた。その言葉に反応し、兄を助けてくれるのか、とすがるように尋ねる佳音。池田は、事実を暴くのが記者の仕事だ、と返した。その夜、佳音は、耀司への手紙に池田のことを書いた。

別の日、駅の清掃をしていた佳音の前に昴が現れた。佳音に、待遇面などで問題はないか、聞きにきたらしい。そこで昴は、佳音が殉也のためにサンドイッチも作ったりしていることを知って驚いていた。が、多忙な殉也の健康を気遣ってくれる人がいた方がいい、と感謝する。そんな昴に佳音は、殉也には恋人はいないのか、と尋ねる。すると昴は、殉也には忘れられない恋人がいたが、いまはひとりぼっちだ、と答えた。

殉也の家を訪れた昴は、ベッドの上の聖花を見つめていたかと思うと、ふいに彼女につながれているチューブに手をかけ、外そうとした。が、その瞬間、ドアが開き、殉也が入ってきた。昴は、チューブから素早く手を離すと、何事もなかったかのように振舞った。

佳音は、殉也のために手作りのサンドイッチを用意し、彼の家へと急いだ。同じころ、殉也は、ベッドの上の聖花に話しかけていた。もう何をしても無駄なのではないか、と思い、諦めかけていたことを詫びる殉也。「でも、違うんだよな。聖花はわかってる。俺の迷う気持ちも、全部感じてる」殉也は、そういって聖花を抱きか抱えると、ピアノの前まで連れて行った。

殉也の家に着いた佳音が玄関チャイムを押そうとすると、ピアノの音が聞こえてきた。窓の方からそっと中を覗いた佳音が目にしたのは、殉也と彼に寄り添うようにしている聖花の後姿だった。佳音は大きなショックを受け…。


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posted by Dhunting | Comment(0) | 2008年秋ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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