が、拓実の容態はクリニックでは手の施しようがないほどの状態…。そこで、宇宙は狩矢(塚本高史)が手配した移送車で、拓実に付き添って啓翠会総合病院へ。ところが、柾(陣内孝則)から「彼は我々の患者だ。早く帰れ」と追い返されてしまう。 時を同じくして、「青空こどもクリニック」に下腹部痛を訴える女子中学生・つぐみ(神崎れな)が、友人の圭太(高橋郁哉)に連れられてやって来た。
つぐみはなぜか男性医師の診察を拒否するため、宇宙が彼女の診察を行うことに。実は、つぐみはサッカー部に所属。しかし生理が始まり、体つきも女性らしくなるに従って、男子部員と身体能力に差がつき出したことに悩んでいた。サッカーがダメになったら、誰も私のことなんて見てくれない――言い知れない不安から彼女は生理を止める薬をネットで購入し、服用していたのだ。
しかし、そんな彼女の思いも知らず、クリニックに駆け付けた体育教師・浅岡(小林正寛)は「いくら才能があっても、やっぱり女はダメだ」と言い捨てる。その心ない言葉に激怒した宇宙は、大胆にも他の患者や親たちの前で浅岡を引っ叩いて叱責。医師としては失態とも言える現場を目撃してしまった赤池(渡辺えり)は思わず頭を抱えるが、周りの母親たちは宇宙に賛同。その場は何とか収束し、つぐみも宇宙の説得で薬の服用を止め、ありのままの自分を大切にすることを決意するのだった。
一方、狩矢は一命を取り留めた拓実のことで頭を悩ませていた。以前は治療に意欲的だった拓実が、信じられないほど気力を失ってしまっていたからだ。そんな中、宇宙は拓実の様子を見るため、こっそりと啓翠会総合病院へ。ところが、拓実は宇宙に「帰れ!」と言い放つ。それでも宇宙は拓実を優しく見守り続けるのだった…。
あくる晩、「青空こどもクリニック」に階段から落ちた根本優太(富田光里)という少年が搬送されてきた。外傷はかすり傷程度で、意識もシッカリしており、それほど重症ではないかのように見える優太。しかし、その彼が突然意識を失った! 腹腔内出血から内臓損傷の可能性を疑った宇宙は、3次病院への移送が必要と判断。しかし、救急救命士の賢斗(勝地涼)が必死で交渉したものの、受け入れてくれる病院は一向に見つからない…。
「諦めない!」――宇宙は今にも消えそうな優太の命をつなぐため、無理を承知で啓翠会総合病院に移送。しかし、執刀医の柾がオペ室に到着するのを待つ間に、刻一刻と優太の生命のタイムリミットは迫ってくる…。「絶対に死なせない!」――宇宙は自らの医師生命を懸けてメスを手に取り、優太の腹部にあてた!
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