ステージが始まると、芦田の死体が舞台上に転がり出てきた。最初は演出と勘違いしていた六郎たちだが、役者やスタッフの慌てぶりから事件と察する。捜査に意欲を見せる六郎だが、茂木刑事(戸次重幸)が犯行を自供したいずみを連行してきた。舞台に出ない5分間を利用して殺害したと話すいずみの手が小さく震えていることに気付いた六郎は誰かをかばっていると判断し、大田原警部(高橋克実)らに事件を33分もたせると宣言する。
演劇通のアイからいずみと芦田が付き合っていたウワサがあることを聞き、いずみの容疑はますます深まるばかり。楽屋では役者とスタッフが集まり公演を続けるべきか話し合いが行われていた。公演続行を強く希望する役者の石橋(北条隆博)が芦田を恨んでいると察した六郎は石橋の犯行と推理。しかし石橋は犯行時刻に舞台袖にいたことが明らかになった。聞き込み中、…スタッフの狩野(佐藤正和)、役者の吉村(山本泰弘)、演出助手の大蔵(古山憲太郎)がもめている声を聞いたリカコとアイは舞台袖にいた六郎の元へ報告に行くが、直後、ワイヤーが切れて照明が落ちてきた。とっさに2人をかばった六郎は血を流して舞台に倒れる。その一部始終を離れた所から見ていた何者かがいた…。
なぜか軽傷だった六郎は鑑識官(佐藤二朗)から芦田絞殺に使われた素材が金属状だったことを、情報屋(小島よしお)からは照明スタッフの山岡(八十田勇一)がいずみに惚れていたらしいと聞く。劇場に俳優陣とスタッフを集めた六郎は、真犯人は山岡だと告げた。山岡は形状記憶のワイヤーを使い芦田を殺害。山岡の犯行を知ったいずみは、山岡が25年前に生き別れとなった実の父親だと知っていてかばったと続ける。すると山岡が犯行を認めた。推理が当たり浮き足立つ六郎たち。しかし、いずみと山岡は親子ではなく恋人で犯行過程もまるで違った。ともあれ山岡は逮捕され事件は解決をむかえたのだった。
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