バイオリニストのもなみ(前田亜季)を殺害したのは岡林(白井晃)ではなかった…!?黒木(内野聖陽)は上層部の命令を無視、鶴(本仮屋ユイカ)、日比野(高橋一生)、寺田(綿引勝彦)とともに密かに再捜査を開始する。
真犯人は狙いを定めるかのようにもなみを盗撮していた。その大量の写真データの中には飯塚(加藤虎ノ介)の姉・早苗(遠野凪子)の写真が1枚だけ紛れていたが、黒木と日比野は早苗の行方を、一方、鶴と寺田はデータカードが入っていたバッグの持ち主を追う。
聞き込みを続ける黒木らを13係の岸(菅原大吉)が尾行していた。どうやら上層部に命じられて黒木らを見張っていたらしい。その岸によると、黒木を狙ったときに岡林が手にしたショットガンは暴発するような細工がしてあったとか。ということは、もし岡林が引き金を引いていたら死んだのは岡林…。いったい誰が、何のために…。
真犯人が岡林を消すためにショットガンに細工をしたのではないか。黒木はもなみと一緒に撃たれた鶴が生き残ったのも、鶴に犯人が右足の悪い男=岡林と証言させるためだったのではないか、と推理する。自分は真犯人に利用されていた…。鶴はショックで声も出ない。
深夜、一人杏子(池脇千鶴)を思い出し、何気なくこめかみに弾を1発だけ装填した銃を当て引き金を引く黒木。が、やはり弾は出ない…。まだ生きろ、ということか…。
理沙(大塚寧々)は捜査を始めた黒木を止めようとするが、黒木は「俺の命は俺のものじゃない」と開き直ったような言葉を口にする。だから恐れるものは何もない、と妙に元気がいい黒木に、理沙は言葉にならない不安を感じる。
鶴と寺田の前に13係の刑事がやってきた。黒木が潜入であることを岡林に漏らした犯人を捜しているという。井の頭署の関係者の中に犯人がいる、と疑っているようだが、そんなはずは…。が、鶴にはふと思い当たることがあった。あのとき、電話で岡林の逮捕が近いことをしゃべってしまった記憶が…。その電話の相手とは…?
黒木と日比野が脅えながら自室のクローゼットに隠れていた早苗を発見した。ただ「殺される」と言いながら脅える早苗は、取り調べで「愛を裏切ったら…報いがある…」と思わぬ言葉を口にする。あのときの杏子と同じだ。黒木はがく然としながらも自ら早苗を説得する。
「あなたとよく似た女がいました」
そのころ鶴は綾乃(三輪ひとみ)らの誘いを受け、岡林逮捕に協力してくれた乙部(内田朝陽)らと食事をともにしていた。談笑する彼らのそばには、客を装った寺田が目を光らせている。
幼いころバイオリンの天才少女と言われていたこともあった早苗だったが、コンテストでことごとくもなみに敗れバイオリンをやめてしまった。その後、結婚にも失敗、上京した時、初コンサートの呼び込みをするもなみと偶然再会したという。この女のおかげで…。昼間からヤケ酒をあおった早苗は行きずりの男とホテルへ入り、もなみを殺して欲しいと何気なく口にしたのだという。その男は早苗にこう聞いたという。
「この世界に愛はあるの…?」
杏子の最期の言葉だ。恨み言ではなかった、あのときの杏子は必死で犯人の手がかりを黒木に伝えていたのだった。3年たってようやくそのことに気付いた黒木は自らを責め、必死で止める理沙を振り切り、もなみを殺した真犯人=杏子の命を奪った男の逮捕を決意する。
自分たちは間違っていた。佐久間(筒井道隆)を必死で説得する黒木。そのころ日比野は早苗の証言で作成された真犯人の似顔絵に言葉を失っていた。
そして鶴は綾乃らと別れ際、乙部からこう声をかけられた。
「この世界に愛はあるの?」
第1話 2008年7月02日 「ダメ警官登場」 12.5%
第2話 2008年7月09日 「第一容疑者」 10.4%
第3話 2008年7月16日 「目撃者ロダン」 12.0%
第4話 2008年7月23日 「天使の証明」 10.8%
第5話 2008年7月30日 「幻の拳銃」 10.3%
第6話 2008年8月06日 「潜入捜査」 10.9%
第7話 2008年8月13日 「3年前の真実」 6.3%
第8話 2008年8月27日 「鍵を握る女」 12.2%
第9話 2008年9月03日 「真犯人」9.6%
最終話 2008年9月10日 「夏の終わり」
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