2008年08月22日

その男、副署長 File.9 あらすじ

File.9 >「ひき逃げ事件を目撃した学童擁護員は、なぜ嘘の証言をしたのか?」

 最近、我が河原町署の管轄内はどうも物騒で困ります。先日も府議会委員・橋口要之助(唐沢民賢)氏の出版パーティーが行われる中、白昼堂々と大杉慶太(武井証)という小学生がひき逃げされた事件と、クラブのママ・土屋詩織(ひがし由貴)の刺殺事件の2件が起こってしまいました。
そんな中、署長(萬田久子)がどういう風の吹き回しか、副署長(船越英一郎)にひき逃げ事件の聞き込みを命じられたのです。なんでも事件現場に居合わせた学童擁護員・小西千香子(赤座美代子)の証言では、ひき逃げ犯は茶髪の若い男だったとか。その正体を確認するため、轢き逃げをした車を所有する青年ユニオン「若葉ネットワーク」へ行くのが副署長に与えられた使命であります。

 実はこの「若葉ネットワーク」、橋口議員と密接な結びつきがあり、次期知事選への出馬も表明している菊間貞雄(甲本雅裕)が代表を務める団体。聞き込みでの失態は断じて許されません。しかも、ひき逃げと同じ日に別の殺人事件も起こっている。副署長が聞き込みに行ったついでに、妙なことに引っかかり、そちらにまで余計な首を突っ込まないかと、私は内心ヒヤヒヤしておりました。
……嗚呼、言わんこっちゃない。はからずも予感は的中致しました。轢き逃げ事件は「若葉ネットワーク」でボランティアをする若い男が自白したことで、解決の方向へ向かっておりましたが、副署長は事件当日にひき逃げの車と同じ色の車が土屋詩織のマンション前に止まっていたという情報に引っかかられてしまったのです。しかも血は争えないもので、副署長の妹・佳子くん(田中美里)までもが事件に首を突っ込んでしまった! 何でも彼女、慶太くんが見舞いに訪れた菊間氏から顔をそむけ、よそよそしい態度を取ったことに引っかかったそうです。

 副署長の暴走だけでも手を焼いている昨今だというのに、兄妹揃って暴走された日には、私はいったいどうすれば…。私はとりあえずトイレで手と頭を冷やして、対策を講じることに致しました…。

 そのころ、佳子くんはひき逃げ現場を再検証。小西さんが嘘の証言をしたことを見破っていました。小西さんがいた場所からひき逃げ犯の顔を見るのは不可能だったのです。が、副署長と佳子くんが墓参り中の小西さんを訪ねて問い質すと、小西さんは「自分の勘違いだ」の一点張り。さすがに私も妙だとは感じますが、これ以上は私も副署長も佳子くんも首を挟むべきではありません!
嗚呼、なのに副署長は…。小西さんがお参りをしていた墓が“平野家”の墓だったことを見逃さず、さらにそのことが頭から離れなかったご様子。

 やがて、副署長は『週刊タイムス』の記者・島英明(的場浩司)から重要な情報を得ました。橋口議員は土屋詩織の店の常連で、一度菊間氏を連れてきたというのです。すると、土屋詩織と菊間氏は驚いた顔をしていたそうで…。2人は顔見知りだったのか!? ――副署長はますます殺人事件への関心を膨らませてしまいました…。

 そこへ思わぬ新事実が浮上しました。慶太くんが自分を轢いた車に乗っていたのが菊間氏だと証言したのです! しかも菊間氏、事故発生時に携帯電話をかけていたとか。その事実を知った副署長は直感されました。小西さんは菊間氏に頼まれて嘘の証言をしたのでは!? しかし、小西さんはまたも否認します。いまひとつ釈然としない状況に、副署長のモヤモヤは積み重なっていったようです。私はといえば、副署長が事件を嗅ぎまわる間に積み重なっていく決裁書類を見て、モヤモヤしていたわけですが…。
そんな私のモヤモヤをよそに、矢継ぎ早に新事実が判明していきました。土屋詩織と菊間氏は高校の同級生でした。そして、菊間氏は小学校4年生のときに母と死別して親戚の養子になるまで、姓が“平野”だったというのです。もしかして…! 副署長は菊間のアリバイを確かめるため、2つの事件と同時間帯に開催されていた橋口議員の出版パーティーのVTRを見直されました。そしてひき逃げ事件が起こった時刻に、「若葉ネットワーク」の事務員が携帯電話の着信を受けて応答する姿、すぐに切れてしまったような素振りを確認されたのです。

「俺の我慢もここまでだっ!!」

 つい先日、私が「副署長が時折私服で町を全力疾走しているという噂があるから、くれぐれも道々走らぬよう」と進言したばかりだというのに…。副署長…また全力疾走ですか!

 副署長は菊間氏を呼び出し、2つの事件の犯人が菊間氏であること、平野姓だったころから知り合いの小西さんに嘘の証言をさせたとの推理を述べられました。菊間氏の母親は父親の残した借金を返すため日夜働いており、金がなかったがために病院にかからず、手遅れで亡くなったそうです。彼は同じように金がなくて息子を亡くした小西さんから「世の中を変えてほしい」と言われ、そのためにこれまで努力してきたとか。そんな目的を持った彼がやすやすと罪を認めるわけもありません。しかも、副署長と菊間さんのもとへ駆けつけた小西さんは「嘘の証言は頼まれてはいない」と繰り返す。
さすがの副署長も今回ばかりは一筋縄ではいかないようです。が、小西さんのある一言から事態は急変しました。「かばいたいから嘘の証言をしたのではない。自分の罪と向き合うのを、自分からつぐなう決心をするのを待ちたい。それを亡くなったお母さんの代わりに見届けるんだ」と――。菊間氏の心は氷解しました。彼は学歴詐称をネタにゆすってきた土屋詩織を殺した後、逃走中に慶太くんを轢き逃げしたことを認めました。こうして、今回も副署長の全力疾走のおかげで犯人が自首する形と相成りました。しかし! 私が全力疾走を見逃すのもあと1回が限度ですよ、副署長!! よろしいですな?



File.1 2008年07月3日 「なぜ、コンビニ立てこもり犯の手にしていた包丁には、店内の誰も刺していないのに血痕が付着していたのか?」 12.4%

File.2 2008年07月10日 「なぜ、人気漫画家は、殺された叔父の遺骨を
タクシーの中に置き忘れたのか!?」
11.6%

File.3 2008年07月17日 「なぜ、殺された人気コラムニスト胃袋からは
長ネギと九条ネギの2種類が発見されたのか!?」
11.6%

File.4 2008年07月24日 「なぜ、あの近藤警務課長が制服を脱ぎ捨てて河原町署から飛び出していったのか?」 10.9%

File.5 2008年07月31日 「ストーカーを殺した女は、なぜ1万6800円もする安眠枕を通販で五つも買ったのか?」 12.8%

File.6 2008年08月07日 「なぜ、漂着死体が発見された前日、喫茶店『ビーベリー』のコーヒーカップは温まっていなかったのか?」12.6%

File.7 2008年08月14日 「偽装問題で揺れる大手スーパーの重役は、なぜ、真夏の熱帯夜に凍死したのか?」13.0%

File.8 2008年08月21日 「なぜ、面影寺の跡取り息子が、沢渡神社の石階段の下で死んでいたのか?」8.7%

File.9 2008年08月28日 「ひき逃げ事件を目撃した学童擁護員は、なぜ嘘の証言をしたのか?」12.2%

File.10 2008年09月04日 「ネットカフェの防犯カメラに映った女は、なぜ、香水の残り香とホットケーキを個室の中に残して消えたのか?」

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posted by Dhunting | Comment(0) | 2008年夏ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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