2008年08月15日

その男、副署長 File.8 あらすじ

File.8 2008年08月21日「なぜ、面影寺の跡取り息子が、沢渡神社の石階段の下で死んでいたのか?」

最近やたらとトイレだの外出だのが多い副署長(船越英一郎)ですが、つい先日どうにも妙な行動が見受けられました。実は副署長、署長(萬田久子)から、最近見つかった梅閣寺からの盗難品である掛け軸の運搬を命じられたのです。しかもそんな折、近くの佐渡神社の境内で面影寺の住職・黒川道念(河原さぶ)の息子・裕之(川上英四郎)の死体が発見されました。何者かに突き落とされたと思われる被害者の靴の中には何かの絵があしらわれた陶器の欠片が入っており、何とも不可思議な状況であります。
こういう謎めいた事件の話を聞いた場合、副署長は所用にかこつけて外出し、首を突っ込もうとするのが通常。しかし、なぜか副署長は掛け軸の運搬を部下に任せようとする! おかしい…。なぜに行きたがらない、副署長?

 しかし、その理由はすぐに判明致しました。なんでも副署長は若かりしころ、梅閣寺の住職・駿河勝己(石山輝夫)からよくお灸を据えられていたんだとか。そんな理由で…副署長…。私は躊躇する副署長のお尻を叩き、むやみやたらに事件に首を突っ込まないよう、熱いお灸を据えられてくるよう進言致しました。しかし、この私の進言がうかつにも副署長をまた職務違反の道へと進ませてしまうとは!

 梅閣寺を訪れた副署長は、住職から寺に展示中の美術品がデジタルコピーによる複製品だと聞かされました。どうやら昨今、美術品を専門にデジタルコピーする会社があるんだとか。ただ、その会社はデータの著作権が自社に帰属すると主張し、梅閣寺との間で裁判沙汰になっているらしい。しかも、やがてこの会社の社長・古賀ゆたか(根本りつ子)が面影寺にも美術品をデジタルコピーし、それを土産品として売らないかと持ちかけていたことが判明してしまいました。その美術品こそ、文化財の鼠御伽絵巻。被害者の靴の中に入っていた陶器の欠片に印刷されていた絵だったのであります!

時を同じくして、事件現場に残された靴跡の中にハイヒールの跡が残っていること、被害者が最後に電話したのが古賀ゆたかだったことも判明しました。犯人は古賀ゆたかなのか…? ――副署長はそんな疑惑を抱いたようです。嗚呼、今回もまた事件に首を突っ込んでしまった副署長。が、今回は私の不手際もあることですし、一方的に副署長を責められる状況ではなさそうです…。

 そんなこともあって、私がうっかり目を離している隙に、副署長はどんどん独自捜査を進めておられました。ところが、古賀ゆたかを犯人と断定できる証拠は見つからない。それどころか、彼女がシロの可能性の方が高くなっていきました。というのも、被害者は父である道念和尚とは反対に、美術品の商品化に賛成しており、古賀とは利害関係が一致していたのであります。

副署長が自ら外に出て、さらなる情報を手に入れたいとご所望されるのは百も承知。が! 私の立場上、副署長をこれ以上野放しにすることは許されません。こっそり出かけようとする副署長にいち早く目を付けた私は、咄嗟に声をおかけしました。「副署長、どちらへ?」。ところが、副署長は「未解決事件の資料が痛んできてるので、デジタル化して保存できるかどうか相談してくる」とおっしゃる。デジタル、デジタル…。筋金入りのアナログである私は、何でもかんでもデジタル化しようとする世の風潮にはいささか不満を覚えておりますが、資料の痛みを理由に出された以上、頭ごなしに否定することもできません…。結局、副署長はすたこらさっさと外出されてしまいました。

 副署長は古賀ゆたかと会っておられました。そして、陶器の欠片がマグカップのサンプルだったことをお知りになりました。なんでも、古賀は道念和尚を説得するために、サンプルを被害者に渡していたというのです。ところが事件当夜、被害者から「父の“伝統を守り続けた思いまではコピーできない”という言葉を聞いて気が変わったから、サンプルを返す」との電話連絡が入ったとか。古賀は被害者と佐渡神社で待ち合わせをしたそうですが、彼女が到着したときにはすでに階段の下で息絶えていたというのです。

 そのころ、我が河原町署は古賀ゆたかを書類送検する決定を下しておりました。が、密かに事件現場にあった足跡のひとつがある人物の靴と一致していたことを突き止めていた副署長は猛反対。

俺の がまんも ここまでだ

 そんな書置きを残し、副署長は署から姿を消しておられました…。副署長が向かったのは、梅閣寺の息子・駿河義勝(大沼遼平)のもとでした。そう、彼こそが真犯人だったのです! 伝統を重んじる義勝は以前から美術品の商品化に積極的な父・勝己和尚に反発していました。事件当日、被害者の黒川裕之が持っていたマグカップを見てしまった義勝は、彼が商品化を断ろうとしていることを知らず、言い争いに。結果、被害者は階段から足を踏み外し、亡くなってしまったのでした。2親子の思いは同じだったというのに…ちょっとした行き違い、心のすれ違いが悲しい事件を引き起こしてしまったのであります…。

 翌日、駿河義勝は勝己和尚と道念和尚に付き添われ、自首しました。ようやく同じ思いで心が通じ合ったその表情は、事件への後悔・悲しみはありつつも、どこかスッキリとしていたようにも思われます。嗚呼、私も副署長と同じ思いでひとつになりたいものです。上へのぼり詰めるまでは我慢して職務規定を遵守するという思いで…副署長!


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posted by Dhunting | Comment(0) | 2008年夏ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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