潜入捜査であることが岡林(白井晃)にバレてしまい、ショットガンで殺されそうになった黒木(内野聖陽)。そんな彼を救ったのは、現場に突入してきた佐久間(筒井道隆)だった。岡林は佐久間に撃たれて死亡。捜査本部は岡林が凶器であるイカズチを持っていたこと、鶴(本仮屋ユイカ)の証言どおり右足を引きずっていたこと、さらには犯行当時に着用していたと思われるポンチョやスニーカーなどを持っていたことなどから、岡林をバイオリニストのもなみ(前田亜季)殺害犯人と断定する。
佐久間の発砲は正当とみなされ、またも難事件を解決したと一躍ヒーローに祭り上げられる。その一方、黒木は杏子(池脇千鶴)を死に追いやった忌まわしい過去を思い出し、さらには岡林にショットガンで狙われた恐怖から逃れられず、再び精神が不安定な状態に陥ってしまう。精神科医の理沙(大塚寧々)は自分がムリに捜査本部に戻したから、と責任を感じてしまう。
それにしてもなぜ黒木が潜入捜査官であることが岡林にバレていたのか。理沙は黒木を踏み台にのし上がろうとした佐久間の仕業に違いないというが、黒木には佐久間がそこまでするとは思えない。
自分を助けてくれた礼を言おうと、黒木は休暇中の佐久間を自宅まで訪ねる。が、誰もいないため帰ろうとしたその途中、年老いた母・絹江(有馬稲子)の歩行訓練に付き合う佐久間を見つける。佐久間がふといなくなったスキに他人を装って絹江に近づいた黒木は、佐久間が3年前自分が倒れた時に駆けつけられなかったことを後悔している、と聞かされる。そういえば3年前、母親の具合が悪いから捜査を外して欲しい、と言った佐久間を黒木はいきなり殴りつけたことがあった。その時の母親が…。すべてを悟った黒木はショックに打ちのめされる。
ますます黒木の心は闇に閉ざされるようになってしまう。ある日、ふと見ると幼いころの杏子が立っている。黒木はその杏子に誘われるように保管庫にあった銃を手にすると、弾を込めてこめかみに向けて引きがねを引く。が、弾は出なかった。杏子がもう少し生きろと言っているのか。そう解釈した黒木は元気を取り戻していく。
黒木は鶴とともに引き取り手のないニコラス(正名僕蔵)の盗品の整理を。バッグの一つにあったSDカードをPCで再生した黒木と鶴は激しく動揺する。そこには盗撮されたもなみの姿があった。ただ1枚だけ、バスタオルを巻いた30歳前後の女性の写真が。
黒木と鶴はニコラスから、そのバッグがもなみのバイオリンの横に置いてあったこと、持ち主は若い男だったことを聞き出す。その若い男は岡林ではないという…。
SDカードにあった30歳前後の女性が日比野が獄中の飯塚(加藤虎ノ介)に頼まれて探している飯塚の姉・早苗(遠野凪子)らしいことがわかった。しかも早苗は、幼いころバイオリンのコンテストでもなみに敗れ2位になっていた。
犯人は岡林ではなく、もなみを盗撮していた若い男。しかも、行方不明となっている飯塚の姉・早苗が事件と関わりがある…。黒木らは再捜査を、と本庁などに掛け合うが誰も相手にしてくれない。
若い鶴や日比野を巻き込むわけにはいかない。黒木は一人で事件を調べ直すというと、寺田(綿引勝彦)が現れ手伝うという。そんな寺田に触発されたか、鶴も日比野も黒木と行動を共にするという。
「今の俺には上等すぎるチームだ」
ルミ子(吉本菜穂子)はゴミ箱から「ヴァイオリニスト殺人事件捜査本部」と書かれた紙を引っ張り出すと柱に貼り付ける。
今、彼らの心は一つになった。真犯人逮捕へ向けて…。
第1話 2008年7月02日 「ダメ警官登場」 12.5%
第2話 2008年7月09日 「第一容疑者」 10.4%
第3話 2008年7月16日 「目撃者ロダン」 12.0%
第4話 2008年7月23日 「天使の証明」 10.8%
第5話 2008年7月30日 「幻の拳銃」 10.3%
第6話 2008年8月06日 「潜入捜査」 10.9%
第7話 2008年8月13日 「3年前の真実」 6.3%
第8話 2008年8月27日 「鍵を握る女」 12.2%
第9話 2008年9月03日 「真犯人」9.6%
最終話 2008年9月10日 「夏の終わり」
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