翌日、詩文に頼まれた老人ホームの資料を届けに、ネリが詩文堂を訪ねてくる。そんなネリに、英児(勝地涼)の様子を尋ねる詩文。ネリは平静を装い「知らない」と答えるが、内心では英児のことが気にかかって仕方がなかった。
ネリが帰った直後、詩文は歯医者に出かけたまま帰り方が分からなくなってしまった父・禮一郎(品川徹)を迎えに行くことに。認知症の父は、歯科医の澤田(石黒賢)に娘をもらってくれと言い出したり、平気で赤信号を渡ろうとしたりで、詩文はやりきれない。
同じ頃、満希子は「美波を偲ぶ会のことで出かける」と嘘をつき、大森との待ち合わせに向かっていた。デートは終始、大森ペース。満希子のファッションを褒めてくれたり、子どものように無邪気に走りだしたり、そんな大森にますますときめく満希子。さらに、「先生って言うのもやめてください」と言われ、舞い上がってしまう。
帰りの電車で、満希子は汗をかいている大森に自分のハンカチを差し出す。そして、先に下車した大森を見送ったあと、満希子は大森が使ったハンカチを、そっと自分の顔に近づける。思わず、とろけるような表情を浮かべる満希子。偶然、詩文が同じ車内に乗り合わせ、その様子を目撃しているとも知らずに……。
その晩もネリは、食材を抱えて英児のアパートを訪ねていた。退院後、ふて腐れてばかりいた英児が縄跳びをしているのを見て、安堵するネリ。しかし、食事を作り終えて帰宅したネリは、恐怖に震え立ちすくんでしまう。自宅が何者かに侵入され荒らされていたのだ!このところ続いていた脅迫電話や手紙、誰かにつけられているという感覚が、ネリの脳裏によみがえる。だが、捜査にやってきた警察にはこのことを話さず、代わりにネリが頼ったのは英児だった。
自宅に英児を呼び出したネリは、「お願い、今夜ここにいて」と、おびえながら英児に抱きつく。
同じ頃、詩文はラブホテルでのシーツ替えの仕事を始めていた。そこで目にしたスポーツ紙に、英児の名前を見つける詩文。紙面には、小さいながら、英児が再起に向けてトレーニングを開始したとの記事が掲載されていた。思わず、記事をちぎってポケットに入れる詩文。
翌早朝、仕事を終えて帰途についた詩文は、路上で歯科医の澤田に呼び止められる。ゴルフに行くという澤田に、詩文は臆することなくラブホテルでの仕事を打ち明け、微笑んでみせるのだった。
数日後、美術館でのデート以来、初めて大森が家庭教師のバイトにやって来た。だが、大森はいつも以上にそっけない態度で、満希子をイラつかせる。しかし、大森が残していった「また会いたいです」と書かれたメモを見つけた満希子は、乙女のように喜ぶ。
その頃、病院から帰宅するネリを英児が待っていた。自分の身を自分で守るため、英児はネリにボクシングを教えると申し出る。
翌日、詩文は禮一郎を老人保健施設に連れて行く。家を出る間際、「一人でする貧乏は耐えられない。いい人がいたら、一緒に生きることを考えた方がいい」と詩文に語る禮一郎。ひとり帰宅した詩文は、誰もいない店と自宅を見まわし、やりきれない想いに駆られる。そして、英児の新聞記事を手にすると、近所の肉屋でステーキ用の牛肉を買い、英児のアパートを目指す。
いつものように鍵のかかっていないドア。だが、詩文が部屋に足を踏み入れると、そこには裸で抱き合っているネリと英児の姿が。詩文に気づき、驚きの表情を浮かべるネリに、なぜか微笑を向ける詩文で……。
第1話 2008年7月10日 「41歳?隣の女には負けられない!!」 11.8%
第2話 2008年7月17日 「41歳…命をかけた不倫の恋」 10.6%
第3話 2008年7月24日 「41歳…建前と本音」 8.3%
第4話 2008年7月31日 「女41歳おひとりさまの真実」 8.1%
第5話 2008年8月7日 「衝撃の夜〜花火散らして」9.2%
第6話 2008年8月14日 「家庭内スキャンダル!!」10.8%
第7話 2008年8月21日 「危険な女ともだち」7.0%
第8話 2008年8月28日「そして嘘は暴かれ始める」8.7%
最終話 2008年9月4日
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