動揺を隠せないまま病院から帰宅した詩文は、元夫・河野圭史(仲村トオル)の母・良子(野際陽子)が、娘の冬子(松山愛里)に接触してきたことを知る。「仲良くすればお金もらえるかな」と現金な冬子に、英児のことと感情がないまぜになった詩文は、突然キレてしまうのだった。
一方、西尾満希子(寺島しのぶ)は、亡くなった戸倉美波(羽田美智子)の手帳を夢中で読んでいた。「愛」「抱く」「唇」「欲しい」など、過激な言葉が綴られた内容に、息を飲む満希子。そんな中、西尾家では、息子の明(井之脇海)が受験に備えて家庭教師を雇いたいと言い出す。それを聞いた満希子は、高校時代の美波、圭史、詩文の関係が頭をよぎり、「男子学生が来たら年頃の娘がいるし、女子大生だったら明がポーっとしても困る」と頑なに反対。夫の武(渡辺いっけい)から「頭の中がスケベになってる」と呆れられていた。
病院では、目を覚ました英児がネリを見るなり、「勝ったんだよな、俺」と一方的に話し出すと、「フミ、俺はチャンピオンになるぜ」とネリの腕をつかみ、ベッドの上に組み伏せる。英児は意識喪失後の混乱から、ネリを詩文と勘違いしていた。必死に抵抗するネリだったが、唇を奪われてしまう。と、その瞬間、相手が詩文でないことに気づき、呆然とする英児。
詩文に英児の意識が戻ったことを連絡したネリは、英児がボクシングを断念しなければならないことを告げる。それに対し、詩文は「ボクサーでなかったら、英児じゃないわ」と言い放つのだった。
翌日、英児は見違えるように元気になっていた。主治医だとあいさつするネリに、「もうどこも悪くないぜ」とぶっきらぼうに告げる英児。昨夜のことは覚えていないらしい。そこに、詩文が着替えを持ってやってきた。だが、詩文の顔を見た英児は、傍にいたネリに「誰?」と尋ねる。記憶障害が残ったままだったのだ。
ネリは昨晩の出来事には触れず、何度も「フミ」と呼んでいたと詩文を慰めるが、詩文は「英児はボクサーでなきゃ嫌」と言うばかり。英児とのセックスは「命がこすれあうように切実」で、それはぎりぎりの減量と命がけの殴り合いに掛けるボクサーの英児とでなければ得られない、「生きている」と感じられる唯一のものなのだと臆せず告白する詩文に、ネリは「セックスってそんなにいいもんなんだ……」とつぶやく。詩文とは対照的に、早くも更年期障害の初期症状が出はじめたネリは、ホルモン剤の補充療法を受け始めることに。
一週間後、明の家庭教師の大森(崎本大海)が初めて西尾家にやってくる。突然の雨にびしょぬれで現れた大森はシャワーを浴びることに。そこへ、娘のゆかり(夏未エレナ)が帰宅し、洗面所で半裸の大森と出くわしてしまう。驚くゆかりと、ショックを受ける満希子。
同じ頃、詩文は良子から冬子を養女にしたいと切り出されていた。河野家に入れば大学にも行けるし、不動産も相続できる。必死になって養育費を奪い取るより効率がいいと詩文に迫る良子。動揺しつつも毅然と断る詩文だったが、帰宅後に冬子と衝突し、初めて冬子に手を上げてしまう。
英児の退院の日、ネリから連絡を受けた詩文は英児の部屋で帰りを待っていた。でもそれは、別れを告げるため。詩文からマウスピースを渡された英児は、詩文のことを思い出すが、詩文は「英児はもうボクシングはできない」と、配慮のない言葉を置き土産に去っていく。
その夜、英児は帰宅するネリの前に現れた英児は、本当に自分は二度とリングに立てないのかと問い詰める。真実を告げるネリに、ボクシングができないなら死んでもいいと言い放つ英児。「あなたに生きていて欲しい人もいるはず……詩文だって」と返すネリに強引にキスをした英児は、ネリとのキスが初めてではないことに気づく。そんな二人を物陰から何者かがじっと見つめていた……。
第1話 2008年7月10日 「41歳?隣の女には負けられない!!」 11.8%
第2話 2008年7月17日 「41歳…命をかけた不倫の恋」 10.6%
第3話 2008年7月24日 「41歳…建前と本音」8.3%
第4話 2008年7月31日 「女41歳おひとりさまの真実」 8.1%
第5話 2008年8月7日 「衝撃の夜〜花火散らして」9.2%
第6話 2008年8月14日 「家庭内スキャンダル!!」10.8%
第7話 2008年8月21日 「危険な女ともだち」7.0%
第8話 2008年8月28日「そして嘘は暴かれ始める」8.7%
最終話 2008年9月4日
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